栗の主な種類

世界でも有名な日本栗。

栗は、主に北半球の温帯域に広く分布し、種子が渋抜をしなくても食用になる。その種類は日本栗のほかに3種が世界で栽培されている。

中国栗

中国原産で、板栗ともいい、華北から雲南地方に分布する。転進甘栗あるいは、甘栗の名称で市販されている焼き栗は華北(万里の頂上付近)で資産されたものが天津市に出荷されたところから名前がついた。

ヨーロッパ栗

南ヨーロッパから小アジアの原産で、主として地中海沿岸諸国で栽培され、それぞれの産地の国名をつけて呼ばれることが多い。マロングラッセなどの菓子原料や焼き栗に利用される。
ヨーロッパの市内では、よく焼き栗を売る屋台が秋になると一般的に見られる光景がある。

アメリカ栗

アメリカの東部地域原産。1800年代の終わり頃、東洋から侵食した胴枯病の蔓延で大きな被害を受けた。現在でもその被害から回復していないため、果実の利用よりもタンニン製造の原料や建材として重要視されている。

日本栗

縄文時代より重要な植物資源となっていて、自生するしばぐり(柴栗)から選抜した大果の丹波栗(主に日本の原産地は京都の丹波地方)が栽培の中心となっている。それは その他にも、茨城、熊本、愛媛などで栽培され、日本で栽培される栗はその粒が大きいことで世界でも有名です。

森早生 肉質は良いが収穫量が少なく、しなびが多い
玉造 くり農林4号。10月中旬に熟する晩生品種。粉質で甘味も多いが、しなびが多い。
丹沢

早生栗の代表作、実が大きく、甘いため、生食や加工用ともによいが烈果が多い。盆過ぎから出回るのはこれ。

出雲 実が大きく、丹波に続いて熟す。
大峰 盆栗。多少上記に比べると小振りだが、豊産で加工適性にすぐれている。
国見 とにかく大きさが命。結実性はいいが、味はあまりよく、加工向け。
筑波 茨城で多く栽培される加工向きの栗。くり農林3号。肉質は粉質で甘味が多く、香気があって品質は優良。
銀寄

能勢栗の代表品種、銀由や銀善ともいわれていた。風味も結実もよく、扁平型で重量もあるうが栽培量が悪い。”丹波栗”とはこの栗をさす。

人丸 実がきれいでツヤもあり、味もいいが貯蔵にはあまりむかない。
利平 甘みが強く肉質も一番よいとされるが、生産量が少なく、栽培家泣かせの異名もある。
石鎚 他の栗と違い色が浅い。加工向きで、貯蔵にも最適。
岸根 晩生種の代表作で、筑波と石鎚の母親とする山口産の古い品種。果実は重量30gの大栗で品質も良好かつ味もいいが、収穫が遅く、秋冷だと完熟できず品質が劣る。
晩赤 国見のように大きいのが特徴。